質問コーナー
Q1 山岳地や電源のないところでの気象観測データが欲しいのですが...。
A1  当社が観測を行う場合、監視カメラやヒーター付きの機器(風速計や雨雪量計等)等を使わない限り、多くの気象観測は無電源地で可能です。観測機器等にできるだけ消費電力が小さく信頼度の高い物を使用し無電源に対応しています。
 電源確保の方法としては、大容量電池や太陽電池(両者の組み合わせ)等を使用します。特に山岳地などでは、低温等により電源供給の停止を防ぐために、低温に強い電池を用いたり、電池の容量が低下した場合は、自動的に補助電源に切り替わるシステムを使用しています。また、着氷着雪する場所においてもそれらの影響を極力減らすよう、太陽電池パネルの雪氷対策等を行うなどしています。
 今後は、ヒーター付きの風速計(大きな電力を必要とする機器)でも無電源地で利用できるように、消費電力量を小さく(省電力)する工夫なども検討しています。
 また、山岳地等、車でのアプローチが困難なところにおいても、観測用地の確保(営林署申請等も)から観測資材の運搬まで総合的に受託し、もちろん、観測データの集計・分析・コンサルティングまでお客さまのニーズにあった形で報告書をご提出します。
 
Q2 着氷する場所で風を測定したいのですが.....。
A2  着氷雪の生じる場所で通常の風速計を使って風速を測ろうとすると測定部分(風車のプロペラ部、三杯の杯部等)に着氷雪が付着し、正常な風速は測定できません。
 そのような場所で正常な風速を測定するためには防氷対策を施した風速計(一般的には防氷型他風速計)を用いるなどの方法が考えられます。
 防氷型風速計の多くは風速計の一部あるいは全体をヒータ等により加熱し、着氷雪を防ぐようにしています。これらの風速計を使用する際にはAC100V等の電力供給が必要なものがほとんどです。(一部のものは、観測測器紹介「防氷風速計」のページで紹介しています。) これに関連し当社では、商用電源の無いところで上記の風速計を利用するために、ヒーターの省電力化や、太陽・風力発電による稼働についての研究を行いました。
 また、上記のような分散型電源が得られない場合は、超撥水塗料等を用いた表面塗装によって、着氷雪の脱落を早めることができることがわかっています。

 
気象と工学に関する事について、御質問のある方は、こちらの質問用フォームでお願いします。
(質問内容によりましては、こちらのページ上で紹介させていただくことがあります。)


その他、お問い合わせは 
info@kougakukishou.co.jp までどうぞ。